建築の眼 JAZZの耳 ; tetsuyakimura_weblog

木村哲矢建築計画事務所 木村哲矢 が  見たこと 聴いたこと 感じたこと

アンダーコロナ/アフターコロナ時代 の住まい

先行きの見えなかったコロナ禍の生活も、多くの地域では非常事態宣言が解除され、ここ大阪でも独自の大阪モデルが達成されて営業自粛なども少しづつ解除の見通しとなってきました。
地震などの災害からの復旧とは異なり、感染症のリスクから日常を取り戻すというのはゴールが見えにくく、まだまだこの先に不安を覚えつつですが、一歩一歩平穏な生活を取り戻していければと願います。
それでも今回の新型コロナウイルスによって生活の環境・スタイルや意識は大きく変わり、住まいのあり方もコロナ禍の後ではいろいろと変わりそうに思います。

長期にわたる外出自粛と諸施設の閉鎖で、テレワーク・オンライン授業・オンラインショッピングが日常化しました。在宅時間が長くなり、運動不足など健康管理のトラブルや、精神的ストレスの増大による家族間のトラブル、そしてそれらが高じた場合のDVからも避難場所がないなどという悲劇も生みました。

個室化・孤立化の弊害から脱却を目指して、このところの住まいは家族間のつながりを意識し、気配を感じられる空間づくりを目指してきましたが、今回のコロナ禍では改めて個のスペースの確保が見直されたと思います。個人が視覚上隔てられるだけでなく、音の上でも空気の上でも個のスペースが確保される必要を多くの方が痛感したことと思います。実体はともかく名目上は保たれてきた夫婦寝室もこれからは夫婦別寝室が一般化するのではないでしょうか。個のスペースの確保が望まれる一方で、現実的には家の広さとのバランス、そしてこれまで望まれてきた気配のつながりと、設計上どのような折り合いを図っていくのかが求められます。

そして何よりも 「こもる生活」 においては、退屈ではない住まい・変化にとんだ発見のある住まいが望まれます。
シンプルな ミニマルな 住まい が 単調な 単一な 住まい にならないように心掛けなければなりません。
これは住まいが遊園地のようになるとかジャングルのようにするとかいうことでは決してなく、言い換えれば、物理的に変化に富んだり仕掛けに満ちたり という事ではなく、例えば壁や床に落ちる光と影の移ろいを飽きずに眺めていられる、などの環境の変化を感じられる住まい (もちろん住み手の態度も含めて) であり、あるいは住まいの中での過ごし方に融通性・許容力をもたらす住まいということではなかろうかと思います。

外出を控える暮らしからは、敷地面積に制約があって庭などの外部空間が不十分となる場合でも、半屋外的空間やいわゆる外室を設けるなど、住まいの中での内外の融合を図っていくことが望まれようかと思います。

その他、計画上・設備上の配慮では
・帰宅後の手洗い、うがいなどのために、玄関近くへの洗面所・シャワーの設置
・腕、肘などでも開閉可能なプッシュプルハンドルの開き扉や大型引手の引き戸 あるいは自閉装置など
・非接触型操作の住宅設備 (洗面の自動水栓・便器の蓋自動開閉と自動洗浄・照明のセンサースイッチやスマートスピーカーなどによる音声でのオンオフなど あるいはスマートフォン操作によりスイッチの非共有など)
・オンラインショッピングによる通販の拡大と非接触の受取に対応する宅配ボックスの設置/拡充
・換気ルートの見直し (これまではLDKや寝室個室が換気上の風上で洗面所などを風下の排気ルートとすることが割と一般的と思いますが、寝室は独立した換気としないと万一感染者が出た際の隔離に対応できません)
・部屋単位と共に住まい全体の防音化と床衝撃音対策
・言うまでもなく各室各所でのインターネット対応
・在宅活動の増加に伴うモノの増加に対応する収納スペースの確保
・在宅時間・人員の増加に伴う電力消費量増大に対応する省エネ/創エネ化
などなど・・・

もっとも
アフターコロナの時代に 「毎日毎日満員電車に揺られて職場に通う」 という生活自体が見直されれば、住まいが建つ立地そのものが見直され、これまでのような都市に通いやすい郊外住宅地というあり方自体が変わりそうです。
オフィスに通う頻度が下がって多少の不便が大きな不便でなくなれば、そしてネット環境と宅配事情が整えば、こまごまとした住宅地に集まることから逃れて住まいの立地の選択肢は広がり、それが住まいのあり方自体をも大きく変えそうです。

職住一体/近接の暮らしからいつしか変貌し、人によっては 「眠りに帰るためだけの場所」 にもなり下がりつつありました 住まい というものが、人間の生存の様々な行為の場としての本来の姿を取り戻す契機となるかもしれません。
「新しい生活様式」 ということが叫ばれ、コロナウイルスと共存を図っていかざるを得ないこれからの生活、そのために住まいの設計ができることを試行錯誤を重ねていくこれからであると思います。
  1. 2020/05/16(土) 11:51:04

新緑の箕面滝道 と 巣ごもりのGW 2020

行楽地がどこも 「来ないでください」 と異例の訴えを行う今年のゴールデンウィーク。
外出自粛の中ですがとても良い天気に誘われて、まだ人気の少ない早朝に滝道に散策に行ってまいりました。
朝も6時でまだ人影もまばらかと思いきや、この時間帯は地元の方々のウオーキングタイムとあって結構滝道を歩く方々がいらっしゃる。巣ごもりのお子さんを伴ったご家族お揃いのウオーキング姿もあちらこちらに・・・。
屋外ですしまだ人も少ない時間帯かとは思えども、皆さましっかりとマスクをしての滝道散策、ちゃんと心得ていらっしゃいます。ウオーキングやジョギングでは呼吸も荒く、通常のソーシャルディスタンスよりも多めの5-10mとることを推奨と、帰宅後に読んだ朝刊にも書いてありました。
滝道沿いのお寺にもお参りしましたが、今はどなたも個人の事を祈るより世の中すべてのことをお祈りしていることでしょうね。

ニンゲン界ではこんな状態でも、山のみどりは今年も変わらず眼に美しい。
あちらこちらで立ち止まっては 朝の光線の中 新鮮な山の空気と 眼に染み入る新緑を吸い込んで 気分も爽快
8時過ぎには帰宅して朝食 後は巣ごもりの休日初日です。

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新緑の箕面大滝

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滝前のベンチも対人距離確保の対策がされています

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目に染みる新緑です

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年中赤いモミジと新緑のモミジ 鮮やかな競演

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箕面川の水面

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一昨年秋の台風で甚大な被害を受けた瀧安寺鳳凰閣(設計:武田五一 1917)も先頃修復を終えました

 * * *

巣ごもりが続く中、こんな状況の中でも出来ることが発信されています。

私のお気に入りで毎週のように通っていました兵庫県立芸術文化センターも3月1日にコンサートに出掛けたのを最後に、今後の見通しが立っていませんが、その芸文から先日メールが届き、早速見ました動画配信。
無人の大ホールに一人立って指揮棒を振る佐渡さんと、それに合わせてそれぞれの場所で演奏する団員の方々。
見ていて何だか泣けてきそうになってしまいました。
その時はでまだPACの演奏のみだったのですが、その後反響を呼んでどんどんと視聴者の方々の共演が重ねられ、それらを見るとさらにうれしいやら泣けるやら・・・
<HPACすみれの花咲く頃プロジェクト> はこちらです。

JAZZ AUDITORIA ONLINE も見ました!
4/30夜の小曽根真さんのLIVE配信、トラブルで演奏開始が少々遅れましたがその間の視聴者の方々の書き込みを見ているだけでもワクワクしてきましたし、そのモーレツな書き込みの合間に見える神野三鈴さんからのメッセージもLIVEならでは。
そうして始まった演奏は素晴らしかったし、足元に登場したネコさんもコンサートでは味わえない素敵なオマケ。
お昼には事務所でも流して、松永貴志さん (金ぴか好きなんだ!)や木住野佳子さん、その他多くの方々の演奏を楽しむことが出来ました。日本/海外を問わず、そして機材がなくとも i-phone でもLive配信できてしまうというのもスゴイ。

国立の劇場からも 「おうちでカンゲキ!!」 と題して
国立劇場からはこの3月の歌舞伎の公演 通し狂言 「義経千本桜」 の無観客上演の動画の配信がつい先日まで行われ、この4月に国立文楽劇場で予定されていました文楽での通し狂言 「義経千本桜」 と見比べるつもりで楽しく視聴しました。今はその国立文楽劇場から 通し狂言 「仮名手本忠臣蔵」 が配信中です。
新国立劇場からも 「巣ごもりシアター」 と題して上演されたバレエやオペラなどの記録動画が配信される一方、演劇部門からは 「巣ごもりシアター ~おうちで戯曲~」 として新国立劇場のために書き下ろされた戯曲を読んで楽しめるように公開されています。

いろいろな楽しみ方・参加の仕方が新たに生み出されつつあるこの時代
まずは同じ時間同じ場所で同じ空気を吸って参加できる日が早く訪れますことを願っていますが
それと同時にコロナ禍が終息したのちの世界にも引き続いて
表現の仕方・体験の共有の仕方に様々な幅がもたらされることは
この困難な状況から得られる貴重な所産であろうと思います。
  1. 2020/05/02(土) 19:15:48

旧琵琶湖ホテルに想う

昨土曜日、工事現場に出掛ける用事があり阪急梅田駅からJR大阪駅を歩いてびっくり。
非常事態宣言が出てから土日に外出するのは初めてで、報道では自粛率No.1の数字に 「大阪人もやる時はやるじゃない!」 と称賛していましたが、まさに目の当たりにしました。
土曜の真昼間なのに阪急梅田のビッグマン前なんて終電後かと思わされる様相、人影まばらなJR大阪駅までの連絡橋を進み、乗った京都方面への新快速電車の車両は空っぽで乗客は私一人だけ!なんと・・・
一方越境パチンコも問題視される中、全国に先駆け大阪は営業自粛に応じない店名を公表。するとそれが 「営業継続中」 の官製広告となったか新たな客を呼び、店内は大盛況だとか・・・。大阪人自賛も露と消え・・・
まあカジノをつくりたくて仕方がない首長の方々がパチンコを目の敵にしても、とは思います。

  * * *

そんなこんなはさておき・・・

コロナウイルスによる非常事態宣言が出される前のことですので、なんだかすっかり昔のような気がいたします。昨日と同じく仕事で滋賀に出掛けた折に少し寄り道をして、大津の旧琵琶湖ホテルを見てまいりました。
大阪中之島の中央公会堂の原案設計者である岡田信一郎氏の設計、と言いますか氏は途中で亡くなり、岡田事務所として完成させた1934年竣工のホテルです。現在は大津市所有の「びわ湖大津館」という文化交流施設となっています。(今はコロナ禍で休館中です。)

地上3階地下1階の国際観光ホテル、鉄筋コンクリート造ながらいわゆる桃山調の外観で、もちろんずっと以前からホテルとして営業中の時より知っていましたし、(遠巻きに!) 見たりもしていました。けれども決して足を踏み入れたいとは思いませんでした。なにしろ桃山調ですもの・・・。
大学で近代現代建築を学んで窮屈な理屈に染まった頭には、到底受け入れられない意匠ですものね。
同じ桃山調でも村野藤吾さんの大阪難波の旧新歌舞伎座などは唐破風を連続・重層させる意匠で村野さんの独創性を感じて全く素直に受け入れて眺めていましたのに、琵琶湖ホテルは流石にどうも・・・。
けれども私もいい年になり、時代もクラシックホテルなどがもてはやされる頃となり、まあそんなに目くじら立てなくとも・・・と訪れた次第です。

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左右対称の外観 エントランスの唐破風がいかにもっという感じ

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扉を入って正面 向かって左手には古風なエレベーターが現役で活躍

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フロント背面には趣きのある鍵の棚

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両替カウンター スチールの格子が繊細で防犯の物々しさを和らげています

  * * *

それにしてもどうして鉄筋コンクリート造の桃山調が受けつけられないのでしょうか・・・
そもそも軸材を組み合わせて構成する木造と、一体成型の量塊的なコンクリート造とが同じ意匠をまとうはずがありません。鉄筋コンクリートには鉄筋コンクリートの造形があり、スケール感があります。
とそのように学び刷り込まれてきました。
けれども・・・
鉄筋コンクリート造でありながら、木造のシルエットや軸組、軒裏の意匠をかたちだけ真似るのが許せない(!)のであるとすれば、京都の南座 (1929) なんて何の違和感もなく眺めていたのですから、私も実にいい加減なものです。もちろん建築として素晴らしいと思って南座を見ていたわけでは決してありませんが、歌舞伎の芝居小屋ってこんなものだろうという先入観も刷り込まれていたようで・・・・。しかし歌舞伎小屋は許せても、「国際ホテル」 はもちろん 「和風旅館」 がコンクリート造の木造和風建築っぽくつくられることへの拒否感もしつこく持ち合わせていますので、われながらよくわからない・・・。

寺社仏閣などでも意匠はまったく歴史的寺社そのものながら、耐震耐火上の要請で鉄筋コンクリート造で造られるものが多くあります。けれどもやはり、新たに建てられる寺院がコンクリートでありながら、古くからの木造寺院のふりをする というのはどうにも受け付けられません。新しい寺社建築の在り方があるべきであろうと・・・。
鉄筋コンクリートの黎明期にはコンクリートの構造特性を活かしたフランス ル・ランシーのノートルダム教会 (設計:オーギュスト・ペレ 1923) という傑作が生まれましたし、その後量塊性を活かしたル・コルビュジ設計のロンシャンの礼拝堂 (1955) が生まれています。そんな建築の写真に夢を描いておりました昔むかし、奈良の中宮寺 (1968) を見学に行った折には違和感をぬぐえませんでした。水面から建ちあがるかのように造られた鉄筋コンクリート造のお寺です。古くからのお寺のままではなく新たな意匠が意図されてはいるのでしょうけれど・・・、遠巻きに外観を見るのみではよくわかりませんでした。(今でもよくわかっていませんが・・・) この設計者の大先生は伝統建築の中に現代的な要素を持ち込んだ清新な意匠ということで知れ渡っていますし、あの百花繚乱の70年大阪万博でも中宮寺に近い意匠の鉄筋コンクリート造和風建築パビリオンをお建てになったのですから一筋通っていて、それはそれで尊敬いたしますが・・・。

複数の伝統的建造物が建つ伽藍の中に建てられる場合で、全体の統一感のための苦渋の選択ということももちろんあります。
けれどもあの出雲大社の歴史的境内、まさに大社の前に建てられた庁の舎 (設計:菊竹清訓 1963) は、鉄筋コンクリート造で現代的な技術と造形を如何なく発揮し、風土との融合を図る意匠もあって、学生時代に見に行って本当に感銘を受けました。先年残念ながら取り壊されてしまい新たに建て替えられた新庁舎は菊竹氏の想いとは遠く隔たり、伝統的意匠に偽装した 大社公式見解によるところの 「宗教空間としての境内に相応しい風景を復活」 とのことで、あれまあ・・・と絶句です。

近年劣化で耐震上の不安も生じ、建て替えの機運も高まっている城郭建築、こちらも鉄筋コンクリート造で戦国時代そのままの外観をまとったもののオンパレードです。
けれどもこれは現代もなお信仰の場として現役の寺社仏閣とは異なり、既にその機能を失った遺物です。戦後各地でとりあえず建設された鉄筋コンクリート造城郭建築は、お城の外観を借りた歴史博物館、言葉は悪いですがテーマパーク、ディズニーランドに建つ西洋の古いお城と変わるものではありませんし、それに異を唱えるつもりも毛頭ありません。はなから鉄筋コンクリート造ならではの意匠を目指すなどという議論は成り立たず、その姿を借りて造ることに意味があり、正しいテーマパークの在り方?です。
却って近年話題の 「木造で当時のままに再建」 というほうが、文化財上は正しくとも、耐震上とか観覧に供する場合のバリヤフリーとか、さまざまな問題を生じさせてしまってややこしい。

  * * *

話しが四散し、何を書いているのかよくわからなくなってきてしまいました。
最初の琵琶湖ホテルに話しを戻せば、外国人の賓客ももてなす国際ホテルの様式として桃山調を用いたことが、何となくフジヤマ芸者的な媚のにおいを感じてしまって嫌悪感が先立ってしまう というのが本音の所でしょうか。
でもまあ、何の意図もない四角い箱が湖畔にポツンと建つよりはいいんじゃないの・・・と、堕落した考えを桜が咲き始めた好天の琵琶湖のせいにして散策を楽しんできた私でした。
既に諸々の自粛要請などは出ていましたけれどもまだ
のどかな春の日が ほんのひと月ほど前の日常でありました。
とても遠く感じられます。

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湖岸側の撮影スポット
対岸には先に記事にも書きましたびわ湖ホールが見えます

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琵琶湖ホテルから足を延ばして近江神宮へ 本殿前の桜が見事でした
桜と共にずーと撮影の母娘 卒業式は執り行われたのでしょうか?それとも・・・
  1. 2020/04/26(日) 10:15:36

Lee Konitz dies of coronavirus aged 92

コニッツまでもが・・・

今朝の朝刊を開いてしばし沈黙
「リー・コニッツ氏が15日ニューヨーク市内で新型コロナウイルス感染の合併症により死去、92歳」とあります
92歳という御年ですから、いつか・・・とは思いつつも、いざその時が来るとやはり・・・
しかも新型コロナウイルスで・・・

jazz saxophonist with 75-year career とか Years active 1945–2019
などと紹介されていますが、驚異的なキャリア―
この長き年月を第一線で演奏し続けて驚くばかりです
コニッツは私にとっても特別でした
2013年には 高槻ジャズストリートでも二日間演奏(今年のジャズストはやはり中止 残念) 間近にそのプレイに接することが出来たのは至上の歓びでした
今はただご冥福をお祈りするばかりです

コニッツのCD
多作な人なので数えたことがないのですけれどリーダーアルバムだけでも手元に80-100枚くらいあるのでは
トリスターノとのアルバムも恐らくすべてあると思う
(後で数えてみましたらコニッツのアルバムだけで110以上 参加アルバム40近くありました びっくり・・・)
初期の ‘蒼い炎’ と言われる知的で閃光のようなアドリブが冴えわたる演奏から
晩年の ゆったりとしたペースの中にも独特の節回しが味わい深いものまで
どれが好きといちいち挙げられない
参加アルバムでも
Stan Kenton楽団 や Claude Thornhill楽団 在籍時のものや もちろん Lennie Tristano とのアルバムに Miles の Birth of the Cool などなど
コニッツの一音が聴きたくて よく買い集めました・・・
どの音も どのメロディも コニッツならではの唯一のもの オリジナリティーそのものです
コニッツの演奏を聴くと 世界は無限の可能性を秘めている と感じてしまいます
全てが自身の手の内にある と言えばおごり高ぶったようですが
自己の才と修練と創意工夫次第とで 世界は無限の可能性を秘めている
何の束縛もない そう感じさせる創造的な無限の拡がりを感じます

特に思い入れが深いアルバムでも
Lee Konitz at Storyville (Storyville)
Konitz (Storyville)
Lee Konitz in Harvard Square (Storyville)
Lee Konitz with Warne Marsh (Atlantic)
The Real Lee Konitz (Atlantic)
Motion (Verve)
Alone Together (Blue Note)
Intuition ( Lennie Tristano / Capitol )
etc.......
キリがありません
なかでも
Lee Konitz Plays (Vogue)
Inside Hi-Fi (Atlantic)
Live in Toronto 1952 ( Lennie Tristano / Jazz )
などは特別な思い入れがあります
The Complete Atlantic Recordings of Lennie Tristano, Lee Konitz & Warne Marsh (Mosaic Records)
も大切な大切な宝物です
その頃の動画がDVDで出た時にもたまらずに購入して見ましたが、コニッツはほとんど暗闇の中でよく見えず・・・
でも今ではYouTube上に多くの動画もアップされていることでしょう

この週末は Konitz の音楽とともに喪に服します

The Complete Atlantic Recordings of Lennie Tristano, Lee Konitz Warne Marsh
  1. 2020/04/18(土) 08:20:32

Wallace Roney, Ellis Marsalis......

なんだか世界中が大変な状況になってきました。
少し前には軽口をたたいていましたが、不明を恥じます。
昨日朝刊にはウォレス・ルーニーの訃報が載っていましたが、今朝にはエリス・マルサリス・・・
いずれも新型コロナウイルスに伴う合併症だそうです。

ウォレス・ルーニーと言えば晩年のマイルスにずっと寄り添い、あるいはジェリ・アレンの伴侶となったり・・・。
もちろん素晴らしいトランペットの音色も忘れがたい。
まだまだ亡くなるような歳ではないのに・・・
マイルスもジェリ・アレンもとうに亡く、あちらで再会セッションをしていますことか・・・

Wallace Roney Quintet

エリス・マルサリス いっとき 「親の七光り」 ならぬ 「子の七光り」 などとも言われたりもしましたが、それを裏返していえば優れたミュージシャンであるとともに優れた教育者であったこと、何よりも素晴らしい父親であったことの証しですよね。
ファミリーでのアルバムやブランフォードとのアルバム、もちろん本人名義のアルバムもよく聴きましたが、ジャケットと共にアルバムの最初の一音から耳にしっかりと焼き付いているのがウイントンとの 「Standard Time, Vol. 3: The Resolution of Romance」
本当に好きで繰り返し聴きました。

Ellis Marsalis Trio

Standard Time Vol 3 The Resolution of Romance

今日は事務所ではずっとお二人のアルバムを流し続けています。
どれもこれも同時代リアルタイムで聴いてきたものだけに淋しさも怖さも身近です。
エリスは父親世代ですが、ウォレス・ルーニーなんてほぼ同い年ですし・・・

合掌


PS
国立文楽劇場では4月文楽公演 「通し狂言 義経千本桜」  前半のみ中止の発表から数日 とうとう全日程中止となってしまいました
劇場こけら落としから始まり節目節目に企画される全段通しの看板演目 楽しみにしていました
残念ですが仕方ありません
東京シアターコクーンにて予定されている シス・カンパニー公演 「桜の園」
信じられないような役者陣を揃えた KERA meets CHEKHOV の最終章 東京公演のみですがこれは何としても と期待で胸を躍らせて予定しましたが しかし現在の東京の状況では・・・
主催者側は万全の態勢を整えての公演実施をギリギリまで模索されていたようですが こちらもとりあえず初日延期で前半が中止となりました
後半はまだ様子見で観劇の望みをつないでいますがさて・・・ (後日追記:結局全公演中止となりました・・・いつの日かの再演?初演?を願うばかりです)

ここにきて日本国内でも感染者数は急増の気配を見せ
世界では感染者数・死者数が一体どこまで増え続けるのか・・・
今年の始めにはこんな状況思いもしませんでした
人間の世界の脆さを知らされます
それでも時は巡る
今まさに満開に咲き誇る桜を見上げては思います
  1. 2020/04/03(金) 18:14:48
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