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木村哲矢建築計画事務所 木村哲矢 が  見たこと 聴いたこと 感じたこと

旧開智学校

祝!国宝昇格
ということで(・・・もありませんが)、先頃松本の旧開智学校を訪れました。1876年に建てられた棟梁立石清重による疑洋風建築で、松本市民(当時は町民?)の気概を示す名建築です。

シンメトリーの外観(一見です、よく見れば左右の長さが異なります)の中央にそびえる八角形の塔とその下の唐破風屋根のバルコニー、そしてキューピットが掲げる校名の看板が印象的ですが、このバルコニー、飾りだったのですね!
2階の講堂から出られなくもないですが、閉鎖的で腰付きの窓から ヨイショッとまたいで出ないといけない造り、メンテナンス上の出入り程度にしか考えられていないようでした。

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正面外観 塔はセンターからはずれています

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上部に半円形のステンドグラスが嵌っているのがバルコニーに面した開口部
他の窓より若干腰部が低いのですが、でもまたぐにはちょっと・・・

 * * *

そして1階2階の壁面に整然と並ぶ特徴的な窓、なんだか不思議な絵で描いたような窓ですが、これらは両開きの木製板戸、内部側に内開きのガラス窓が入っています。この板戸は雨戸の役割なのか遮光の役割なのか、あるいは意匠上のものなのか・・・裏面の窓には設けられておらず、しかもそちら側の窓は室内側で引き込む窓となっています。雨が入り込んでタイヘンなことはなかったのでしょうか?

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正面南側の窓 室内側からだと様子がよくわかります

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北側の窓 室内側で片引込
上下の枠を連続させて意匠的にすっきりしたものとしています
同時に外観では正面同様ポツ窓の意匠となって彫りも深くこちらもすっきり
ちなみに背面の外観が下です
20190624kaichi05.jpg

 * * *

随所に施された彫刻も見事なら、木製扉の板の杢目は描かれたものと知ってまたびっくり、この頃の洋風建築では大理石の石柱に模して左官で石目模様を描いたりしていましたが、わざわざお得意の木でもそんな裏技を施していたとは!
廻り階段は、子供らは恐らく随分と楽しんで駆け降りたことと様子が眼に浮かびますが、結構大変な仕事。
本格洋風建築を目指しての様々な工夫技巧の数々、子供の教育を第一と考えた建築計画上の配慮など、国宝にふさわしい建築でした。

宿への送迎車の窓から一瞬外観を拝んだ旧山辺学校、こちらも立ち寄って見たかった・・・。

 * * *

翌日は上高地散策。
日本の美しい自然を満喫!

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大正池

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明神池
  1. 2019/07/10(水) 06:27:23
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